ジャンクな脳と記憶

本を通じて人生の幸福を考えています。

書評「一人で生きるが当たり前になる社会」

 

 今回は「一人で生きるのが当たり前の社会」を解説する。さて、世界は(先進国では)ものすごいスピードで未婚率が進んでいる訳だが、我が日本でも当然その現象は顕著で、2040年には人口の半分は未婚になるという。この流れは社会的観念の変化や、システムの関係でもはや当たり前のように思えるが、やや違和感があるのは何故だろうか?

 結婚システムはもう古い、こういう意見は恐らくあっているのだろうが、まだ社会的にも結婚がある種の信用になっている事は否めないであろう。これは人類の歴史上婚姻が自然と判断されていて、ここ数十年でこういった結婚しない、あるいは出来ない社会は往来したからだと思う。

 確かに色々な意見を総合してみても、目に見えるメリットは無いかもしれない。ただ、曖昧な「寂しくない」とか「楽しい」とか「人生の意味を感じる」なんて事は言えるかも知れないが、その程度の事なのだ。

 私は既婚者だが、独身の友人にメリットを聞かれても、勿論「メリット」はあると答えているが、そもそも人生の判断の多くに使う「時間」「お金」は圧倒的に独身者の方が有利だ、「愛」みたいなものは、夫婦間では5年ほどしか続かず、共同経営者みたいな関係になる方が多いのではないだろうか?(これが間違いではないと思うが)

 という訳で、多様化していく生活と自由社会では、当然結婚しない人生がこれから多数増えるのは致し方ないのではないだろうか。

 と、ここまでは前置きで、本書ではその何故結婚しない(出来ない)のかを分析している。興味深いデーターもあるので、少し紹介しよう。

 

 既婚者の大半はそもそも一人が好き

 そもそも一人でいる方が好きならば、結婚する何てことは多かれ少なかれ「束縛」される事であるので、躊躇するのは当たり前であり、自分に時間をかけるたいという方はそもそも、一人でいる事が一番の幸せなので何の問題もない。

 むしろ、無理やり世間体を気にして「結婚」する事によって破綻するより良いのかもしれない。日本はちなみに3人に一人は離婚している。

 

 幸せの尺度は人それぞれ。

 

 自分の時間が制限されるとすると、既婚者の生きがいとは何だろう?、そもそも既婚者の多くは「人と居るのが好き」という人が多い。そういう人なら四六時中誰かと居られる「結婚」というのは理にかなっていると言えよう。

 また、既婚者の一部は家族などに依存する事が幸福と感じるが、独身者の一部はアイドルや課金などのコンテンツを嗜好する人も多い。これらは既婚者のように「家族」という帰属が無いため、社会に帰属する観念が大きいとされ、それが皆が応援しているアイドルに課金する行為になっていると本書は言っている。そのコミュニティに帰属する事で幸せを感じるという訳だ。

   

 金=結婚?。

 

 あなたの周りで、何度も結婚したり、離婚している人は居ないだろうか?その一方で待ったく恋愛経験が無い人もいるのではないだろうか?

 これは、男性と女性の認識の違いからでるもので、ごく自然な事とらしい。男性は視覚的なもので脳を判断しており、端的に言うと「容姿を重視する」という事だ。それに対して女性は矛盾を検知する部分で判断している。これはその男性が「嘘」をついていないか、子育てに協力してくれそうか?それだけの資源を保有しているかで相手を見極めているというわけだ。詰まるところ「資産」という訳だ。

 この構図はよくある事で、一般的には男性は「女性としての可愛らしさ」女性は「男性として優しさ」などを例として挙げる事と同義語だ。

 また、資産が多い男性が何人もの女性と結婚を繰り返す事も珍しくなく、これを時間差一夫多妻制などと呼ぶらしいが、実際「資産」が多い人しかこのような状況は生まれにくい。

 つまり、自由恋愛という場所では、一部の男性が女性を独り占めする世界という事らしい。

 

 何事も能動的のほうがそうなりやすい。

 

 ナッジという言葉がある。これは少し手を加える事で、低コストで成果を上げる事で、本書では「トイレの的」の話がたとえで出てくる。

 「トイレの的」とは男性用の小便器に的をつけると、男性はそれに向かって尿を排出するという事をするため、結果トイレが汚れなくなる、という話だ。

 これは「トイレを綺麗に」と標語を書いても中々人は気付かないが、気付きやすくするため、ちょっとだけ、手を貸すス手段の事だが、大半の非モテ達は、このナッジをしないと気付かない人達だそうだ。

 能動的に(そんな事をされなくても)自ら進んで行動を行う人は、やはりモテるので、(またそういう人は資産も多い事が多い)もしモテたいなら、そういう事を理解して正しいほうで考えた方がよさそうだ。

 

 今時、結婚しているしてないで、差別される事は少ないだろうが、もしあなたが結婚したいと思うなら、何事も正しい方法で、何度もアプローチする事が大事なのであろう。