ジャンクな脳と記憶

本を通じて人生の幸福を考えています。

書評「ハック大学式 最強の仕事術」

 

 仕事術。それを求めて今日も人は彷徨う。そう、人生の大半を仕事に費やしている我々は仕事の良し悪しで人生が決まってしまうと思うフシがある。(勿論そんな事は無いのだが)確かに歴として仕事にはうまく行って欲しいと思う事は多いのも事実である。仕事なんてできなくても俺は十分幸せだよ、的な考えが出来るまでは相当の悟りが必要なわけで、頑張って仕事に精を出したほうが、その悟りを得るより容易かも知れません。

 でなわけで、この本も仕事について書かれているのだが、その考え方は難しくも価値はある考え方ではないだろうか。

 その方法とは。

  1.  正しい考え方
  2.  学び方
  3.  働き方

 これが要点となる。

 正しい考え方とは、すべての事は自分に起因しているという考え方である。これは、何か失敗した時など、他人の所為にするのではなく、すべては自分に原因があるという考え方であり、例え完全に第三者の行動の所為で失敗したとしても、人の所為にはせず、自分の行動のどこかに起因しているという考え方である。

 第三者の所為にする事で、その事柄はもう終了であり、考えや改善の余地が無く、どんなに自分に責任が無いように思えても、必ず自分が改善する事はあった筈と考えれば、次何かあった時に対策が出来るという訳だ。

 また、他人はコントロールが出来ない事であり、コントロールできないものを責めると相当なストレスがかかるため、自分が原因と考えたほうが、精神衛生上もよろしいかと思います。

 この自分がコントロールできる事と、そうでない事をしっかり理解して、物事に当たる事が大事で、例えば仕事で自分の仕事は自分でコントロール出来るが、それに対する上司が評価してくれるかどうかは、自分ではコントロール出来ないので、考えるだけ無駄という事である。

   

2の学び方は当然学びにはインプットとアウトプットがあり、インプットよりアウトプットが少ない人が多く、アウトプットして初めて効率よく学べるという事である。

 アウトプットが多いと、学びが定着し(アウトプットされなかった情報は記憶されない)アウトプットする方法は「紙に書く」「人に話す」「人に教える」などがあるが、中でも「人に教える」というのは、教えるという事は自分が理解していないと教える事が出来ないため、有効である。

 3の働き方は、まず行動をしてみる、行動をしながら考えて、修正していくという事である。行動のみが現状を変える事が出来るのだ。

 いろいろ啓発本やネットなどを見て、考える事や準備する事はあるだろう。だが、そんな事をしても、行動しなけばやってないのと同じであり、行動する事で「成果」というのを手に入れる事が出来るのだ。

 とりあえずやる事によって「課題」にぶつかるので、解決法を考え、問題を解決する。こうする事によって思考の量と質が上がるのである。

 そして、とりあえずやりながら課題をクリアしていく方法は、モチベーションが高く保たれる。これは当然思い立った瞬間が一番モチベーションが高いし、やっていく事でそのモチベーションが継続していくという訳である。

 そのモチベーションが続いている内に、「ちいさな成功体験」を重ねていけば、さらにモチベーションが湧いてくる、という良い循環を得る事が出来る。

 

 まとめると「成功」のようなものにはテクニックもあるが、結局はモチベーションが全てと言える。そのモチベーションを長く持ち続ける事が出来るか否かが、このように出来る人とそうでない人の違いではないだろうか。