書評「しょぼい起業で生きていく」
今日はえらいてんちょうさんの著書「しょぼい起業で生きていく」を紹介する。
いきなりですが、皆さんは起業と聞くと、どう言う感想を抱くでしょうか?
成功する確率が低い。
失敗したら借金まみれ。
難しい。
資金が無いとそもそも無理。
とても根性がいる。
みたいなイメージでしょうか?
しかしこの本で描かれているのは、
起業とはそもそも簡単なもので、大きすぎる目標を持たなければ、誰でも出来る事である。
つまるところ、TVや成功哲学本で描かれている偉人のような偉業はそもそも無理だから、諦めて、自分が食っていける位の規模を目指せば失敗しないのである。
著者はそれを「しょぼい起業」と呼んでいる。実際著者が行ってきた「リサイクルショップ」「バー」などは無借金で、楽しい雰囲気だけを醸し出しているだけのものであったが、金を掛けない宣伝、場所などを提供する事で一大事業と化した様を語っている。
無論、それは著者の類まれな才能があったのは間違いないのだが、この資本を掛けなければ起業じゃないという考えは、いかにも前時代風で、今はいかに低コストで行うののかがキモでないかと思う。
SNSを駆使するのも現代的ではないだろうか。
思えば、町の汚いラーメン屋のオヤジだって立派な起業家であり、あれで生活しているのだから、企業自体ハードルは低いのかもしれないと思える。
書いてある内容は実際はコミュニケーションが取れない人はかなり再現性が低いが、自分の得意分野で考え方だけを参考にすれば、それはそれで「起業」する事は出来そうではある。
たまに、人気が全くない雑貨屋なんかがあるが、それで成り立っているのはやはり、低コストで運営できているからであり、そもそも潰れてしまうのは、コストが高いからであり、それには借金や高すぎる家賃が原因ではなかろうか。
あと、こう言った人に共通している事は、あまり儲けばかりを考えていない事が多いという共通点があると思う。
日本人は特に「営業的な行動」を見かけると途端に冷める傾向があるので、あまり営利な事を考えすぎてもマイナスなのであろう。最初は楽しいからとか、人が喜んでくれるからくらいに始めるのが一番いいのではないだろうか。
というわけで、低コストで起業すれば、失敗しても大丈夫だから安心して起業しても大丈夫、サラリーマンの方が何倍も大変だから、脱落したって全然問題ないよ、ときっと著者は思ったのではないだろうか。