まだホラーの季節じゃないけれど どこの家にも怖いものはいる
刀城言耶シリーズで有名な「三津田信三」のホラー小説である本作は、妙に現実味がある描写で人気シリーズだ。
三津田本人が収集している怖い話を、編集者と共に読み進めていくと、まったく違う話が一つに繋がっていって・・・。
一つに繋がったとき「ああ、流石だな」という感想が生まれるのではないだろうか?
また、話一つ一つが不気味で怖い、時間軸がズレているだけで、こうも違う風になるのか、と感心するばかり。
物語は
- 異次元屋敷 少年の語り
- 幽霊物件 学生の体験
- 光子の家を訪れて 三女の原稿
- 老人の記憶 或る狂女のこと
どれも読み応えがあり、ゾクッとする内容ばかりだ。
個人的な見解を言うと、この著者はこれくらいの短編風のものの方が読みやすくていいと思う。刀城言耶シリーズはウンチクや設定が凝りに凝っているが、その分本当に好きな人以外は、中々受け入れられないように思う(首なし以外)
因習、家、忌み、これらのキーワードに刺さる方は是非読んでみてください。