ジャンクな脳と記憶

本を通じて人生の幸福を考えています。

かっこいいのはこんなにもかっこ悪いんだ!ホビット思いがけない冒険。

その昔一世風靡した「指輪物語」いわずと知れたトールキンの傑作ファンタジーだ。古典と呼ばれた作品を、CGを駆使して作られたヒット映画だ。

当時RPGに出てくるモンスターやデミヒューマン達が見事に再現されていて、思わず「おお!」と叫びたくなる瞬間がファンタジー大好きであった当時に私の心にヒットした思い出があります。

そんな「ロード・オブ・ザ・リング」の続編(時間軸では前の話であるが)が今回取り上げる「ホビット・思いがけない冒険」である。

前作の知名度に比べて、今回のはひっそりとした公開であったが、個人的には「指輪物語」より面白いと思う。

今回も素晴らしいCGは健在で、モンスター達がまるで本物のように挙動する姿は一見の価値があると思う。

改めて思うことは、数年のうちにCGは進化して古い作品が陳腐に思えるから不思議だ、この作品も数年後には陳腐に見えてしまうのであろうか。

古典ファンタジー映画「アルゴ探検隊」をいま見てもCGでない骸骨兵士は中々よく出来ているのだけど、俳優の古臭さとポセイドンなどの巨人の扱いが無理がある。これは当時は精一杯の表現であったであろうが、このホビットでは巨人も問題なくリアルに動いている。(まあ当たり前だが)

 

このトールキンの作品を見ると、その芯には暴力で解決するのでは無いというヒーローの姿に感激する事となる。

主人公のビルボは、剣も武術もダメで鎧すら身につけていない。まったくもってヒーローらしくないのだが、これが実にかっこいいのだ。

そもそも絶対的な強さを持つヒーローの方が作品としては描きやすいし、爽快感もあるであろうが、力で解決できないヒーローのほうが凝った解決の仕方で切り抜けるので楽しいと思う。

そうやって最弱ビルボさんは、最初旅の仲間に疎まれながらも、その隠れた勇気で次第に打ち解けていくのであった。

ちなみに、今回はドワーフ一行と旅をするのだが、このドワーフの中にはイケメンが何人か居て、背が低いこととイケメンさはあまり関係ない事が驚きである。

 

けど、やっぱり魔法使いが反則的に強いのはどのファンタジーでも一緒なのね。