いつも訪れないラストハルマゲドン
もとはパソコンゲームであった。あらゆる機種に移植されたが、難易度もパソコンゲーム同様高かった。
ラストハルマゲドンとはどういう事だ?元々ハルマゲドンは終末の意味であろうが、それがまたラストとは、まるで、いつまで経っても閉店しない、*1紳士服の店みたいだ。
それはさておき、終末思想は今も昔も人の心を鷲づかみしてしまうらしい。それは*2五島勉が宣う前から決まっていたらしい。
そもそも、この終末思想ってやつは、
「ああ、明日、数学のテストだから、学校に雷でも落ちないかな」
とか、
「明日、得意先に謝罪に行かないといけないので、会社雨で流されないかな」
的な思想と大差がない。
所謂、不可抗力であれば自分の所為ではないので、言い逃れできるという姑息な感情であり、そのスケールが大きいバージョンがラストハルマゲドンなのである。
恐らく、元ネタは新約聖書の黙示録であろうが、この黙示録と言う奴はどうやら、ヨハネという男が中二病を炸裂させて書き上げたものくさいのだ。
他の項目とあまりに違いすぎるし、大体天使がどうのこうのとか書いている時点で、中学生の頃友人が書いたオリジナル小説とあんまり代わりが無い気がする。
友人の文章の方が、子供が書いた文章と言うことでは救われるであろう。ヨハネのやつは2000年も前から、ファンタジー系の中二病なのだから始末が悪い。
まあ、とにかく昔から終末思想は、何年に起こるとセンセーショナルに騒がれるが、内容的には、「明日、会社に行きたくない」くらいのレベルなら、なにもハルマゲドンまで持ち出す事はない。
モンスターを操り、出生の謎にまでたどり着く。
日陰者であった怪物にライトを当てた野心的な作品であった。