ジャンクな脳と記憶

本を通じて人生の幸福を考えています。

地上の要塞の名前はサトウ・テムユル・ボワク。フォーメーションZ

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フォーメーションZなんて、いかにも過ぎるタイトルだが、わかっていても買ってしまうロボットファンが切ない。

男子たるもの、ロボットに熱くならなければ為らない。とかのガンダムの生みの親「富野由悠季」が言ったとか言わないとか(多分言ってない)そうでなくとも、変形するロボットというのに弱い男子は確かにいると思う。

ましてや、戦闘機から変形してロボットになるなんて(より正解ならモビルスーツとかバルキリーと言う)アニメファンからしたら、胸ぐらを掴まれるくらいの衝撃であろう。

フォーメーションZはそんな少年の心を鷲掴みにする(筈だった)ソフトである。名前に付いているフォーメーションとかZとかは、どこかロボットアニメのタイトルを思わせるタイトルだし、アニメのようなロボットを操縦して敵を粉砕すると、あのアニメのシーンが走馬灯のように脳裏を駆け巡るような気がするのであろう。

 

だが、このフォーメーションZをプレイしても、何もアニメのシーンは脳内再生される事はないだろう。このゲームはただ、ジャンプボタンを長押しするとロボットが飛行機に変形する、ただそれだけを再現したゲームだからだ。

 

説明しよう。

 

そもそもファミコンでロボットがアニメのように変形して、戦いを繰り広げるというのは、荷が重すぎるということなのだ。ド派手な名前と裏腹に、われらがフォーメーションZは地味に地上をトコトコと歩きながら、角度が決まったライフルを間の抜けた効果音と共に発射するだけのゲームであったのだ。

確かにジャンプボタンを長押しすると変形するのだが、飛行時間は限られており、飛行機になった所で強くなるわけでもない。これって別に変形いらないんじゃ・・・、別にロボットじゃなくてもいいんじゃないか・・とふとジャレコに対して疑念が湧くが、そこは考えないようにしよう恐らく、このロボットが変形して戦うという事にスポットを当てた結果、それしか無いようなゲームになってしまったようである。

 

「部長、ロボットが変形して戦うゲームがきっと売れると思います」

「おお、飛行機からロボットか、それはかっこいいのでウケるに違いない」

「では、今回は変形ロボットもので開発しましょう」

 

てな、会話が開発部長と企画者の間で取り交わされたに違いない。しかし、

「部長、ロボットが変形するだけで、なんか地味なんですよ、あと別に変形する必要性があまり感じられないですが、、、」

「そうか、じゃあこうしよう、ロボットのままでは進めないように、海上にステージを作ろう」

「さすが部長!そうすれば、否が応でもロボットから変形しますね!」

「じゃあ、ついでに宇宙にまで行くようにしよう!」

「おお、まさにガンダムですね!」

 

みたいな会話があったかどうか知らないが、きっと変形が最初であとのは後付であったに違いない。

 

ちなみに海上で出てくる中ボスは名前が「サトウ・テムユル・ボワク」という名前なのだが(説明書に書いてある)これってきっとサトウさんのアダ名なんじゃないだろうか。

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ステージ2の砂漠。エジプトが舞台である。有名ドコロを抑えているが、スフィンクスと大ピラミッドの位置が微妙だが、それはそれ、当時は感動したものだ。

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中ボスのサトウ・テムユル・ボワク。名前が変だが、それよりも弱すぎるのが気になる。タメ玉一発で要塞は崩れ去るが、一番恐ろしいのはこのフォーメーションZを創りだした人類のほうでは無いだろうか。