ジャンクな脳と記憶

本を通じて人生の幸福を考えています。

マイティ・ボンジャック その2

 

さて、マイティ・ボンジャックの事を記述しようかと思うのだが、このソフト実は最後まで解いていないのであった。マイティボンジャックが発売されて一月後にまさかの国民的RPGドラゴンクエスト」が発売されてしまって、世のファミコン少年たちは「ドラゴンクエスト」に夢中になるがあまり、その前後に発売されたソフトは忘れ去れれる運命と成ったのだ。

しかし、子供の私にはマイティボンジャックを買った後直ぐ様「ドラゴンクエスト」を買う財力は無く、己の愚かさを恨むしか無かった。(ポップコーンをたらふく食べた後、好物のケーキが出てきて、先にケーキが出てくる事を知っていたら、ポップコーンなどを食べなかったのに!と同じだ)

とにかく「ドラクエ」の破壊力は凄まじく、週刊少年ジャンプとの反則に近いコラボで否が応でも「ドラクエ」の話題で学校はもちきりであった。

そんな中、我がマイティボンジャックは、意味も分からず「プワッ」という間の抜けた効果音で飛び上がり、謎のピラミッドを吉村作治ヨロシク彷徨っているだけの意味不明なゲームにしか見えなくなっていた。

そして、ボンクラ少年は「ドラクエ」を買った友人の家に通い詰め、冒険を堪能し、ジャンプを読み設定の裏話を巻末のジャンプを放送局まで目を通して、情報をあさっていて「マイティボンジャック」はすっかりお蔵入りになってしまった。

そんな中、ゲームの上手い友人がマイティボンジャックを貸してほしいと言って来たので代わりに「ドラクエ」を借り家では「ドラクエ」を夢中になってプレイしていた。

すっかり「マイティボンジャック」の事を忘れていた私に、友人がなんとマイティボンジャックを解いたという連絡があった。しかも真のエンディングだという。真どころか、終わりらしきものを見たことがない私は、「マイティボンジャック」を返して貰うついでに、そのエンディングを見せてもらう事にした。

友人に操るジャックは、まるで違う生き物のように華麗に空中制御され、巧みに敵を躱していく、「おお」と思わず声が漏れる。

彼が操るジャックは、まさにパーマンヨロシク次々とステージを駆け上がって行く。

代わり映えのしない筈のステージのはずが、なんだよ炎が沸き上げる見たこともないステージへと変化していた。

彼が教えてくれたことには、

 

爆弾の取る?順番があり、その順番を守ると爆弾音が鳴り響く。

特定の場所でジャンプを繰り返すと、隠しアイテムが出る。

マイティの親族が囚われている場所がある。

外に出られる。

 

どうやら、難しいゲームなだけかと思ったが、結構よく考えられたゲームであったらしい、当時の世相を表した(隠れキャラやテクニックによって得られるスコアが違う、説明のない必勝法など)良ゲームであった。

 

友人の操るマイティボンジャックは、やがて鳥の紋章が刻まれたブロックに囲まれた「パメラ王」の間に辿り着き、ピラミッドを飛び出すデモが映しだされた。

 

あっけないエンディングであったが、このゲーム終わりがあったんだ、と、言うことに感動した覚えがある。当時はループするゲームが多く、エンディングが無いものが多かったのだ。

 

結論を述べる。

 

マイティボンジャックは練られたシステムと、アーケード版の点取りゲームの要素をうまく混ぜあわせ、尚且つバックグラウンドにミステリアスなストーリをはめ込む事によってゲームに奥行きを与えた秀作であり、やや大人向けな作品であった。だが、この世を恐怖のズンドコに陥れた筈の「魔王ベルゼブル」は何処にいたのであろうか・・・。ゲームをクリアした後でも、誰もその事に気づいていないって・・・。

 

 

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ジャックは特有な浮遊感があり、ボタンの連打によって水平に空中移動も可能。

下に見えるのはマイティコインで、効果によってジャックの色が変化する。