ジャンクな脳と記憶

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戦争の悲劇はミステリーを呼ぶか?深い疵。

 

 

 

ドイツでベストセラーになっているらしいオリバー&ピアシリーズで、タイトル

「深い疵」は読み進めるとその意味が分かるミステリーである。

さて、この手の海外ミステリーにありがちな、登場人物の多さにて好き好みが分かれそうだが、後半の怒号の展開には一気読みしてしまう力があるのであろう。

 

ホロコーストを生き残り、アメリカ大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人が射殺された。凶器は第二次大戦期の拳銃で、現場には「16145」の数字が残されていた。司法解剖の結果、被害者がナチスの武装親衛隊員だったという驚愕の事実が判明する。そして第二、第三の殺人が発生。被害者の過去を探り、犯罪に及んだのは何者なのか。ドイツで累計200万部突破の警察小説シリーズ開幕。

アマゾンの商品紹介より。

 

さて、お約束展開により謎の数字と被害者の出生の秘密に、明らかに怪しい人物が何人か、ドイツ人ならさらに分かりやすい歴史的背景も相まって、物語の厚みを与えているが、いかんせんオリバーとピアにあんまり感情移入出来ない自分がいた。

海外作品にありがちな、プロットは良いのだが登場人物の考えにあまり同調出来なかったり、文化の違いによる考えの相違によってわかりづらい部分があると思う。

だが、海外ミステリーのシリーズものでは中々の面白さと言えると思う。

さて、このシリーズ邦訳の順番がおかしくて、この作品は3作目にあたるらしく、オリバーとピアのキャラクター設定済みな部分が、いきなりこの作品から読み始める違和感を感じる理由なのかも知れない。

第一作目も邦訳されたので(邦訳タイトル悪女は自殺しない)一作目から読んでみるのも良いだろう。(未読です)4作目の「白雪姫には死んでもらう」も邦訳されており、アマゾンでの評価もまずまずなので、本作を読んで気に入ったなら読んでみても良いだろう。

老人ばかり殺される理由は?被害者の正体は?先の戦争で何があったのか?

本書は悲惨なホロコーストを起源に始まる悲劇といえよう、そして「因果応報」の物語でもあるのだ。