ジャンクな脳と記憶

本を通じて人生の幸福を考えています。

クルクル回るぜ!クルクルランド。

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ファミコン前期らしく、文字だけのシンプルなタイトル。少しジャズっぽい音楽と不思議な操作感で印象的ないい一本である。

謎の丸い物体には目玉がついており、進行方向をじっと見つめている。それが、これが無機物では無く、生物という事を表していた。完全な正円を描く体の後部には魚を思わせる尾が付いており、規則的に左右に振るようにして推進力を得ている。またその尾の間には短い後ろ足が蹴りだすように、交互に見え隠れしていて、忙しなく動くその足がこの生物が常に活動的である事を表していた。

 

こうやって書くと「クルクルランド」の主人公が、あたかも魚に似た生物のように思えるが、実際にはM&Mのキャラクターや、バレーボールのモビちゃんの偽物にしか見えない適当なキャラであるのである。

どうやら、このクルクルランドと言われる世界は、我々の住む世界とは違っていて、この球体の生物「グルッピー」は常に前進しか出来ない奇妙な生物で、腕を差し出して、クルクルランドに設置された杭?に手を掛けることで、旋回をかけて方向を変えることが出来るが、どうやらこの「グルッピー」は停止する事が出来ないらしい。サメなどの一部の魚類はエラから空気を取り込むため、停止することが出来ないらしいので、「グルッピー」もその生体のせいで停止出来ない理由があるのではないだろうか。

 

その「グルッピー」がクルクルランドに隠された金塊を発見することが、クルクルランドのクリア条件なのだが、このクルクルランドにて金塊が価値があるとはとても思えないので、何らかの対価として金塊が存在しているのであろう。

また、この世界にはもう一つの生物「ウニラ」が棲みついており、このウニラはきっと「グルッピー」の天敵であり、グルッピーを捕食するためにグルッピーを追い回していると思われる。つまり食物連鎖というわけだ。おまけに、ウニラは渦巻いた巣穴から、湧いてきて、グルッピーが超音波を発して(体当たりをするとウニラを倒すことが出来る)駆除しても、暫く経つとまた復活してしまう。

 

このクルクルランドはランドという位だから、王様がいるのであろうが、経済や政治などなんだか無縁のように思えるが、それこそ我々の思考では推し量れない何かがあるに違いない。そもそも金塊を発見しても、グルッピーが拾っているフシは無く、まるでボールのように跳ねまわっている姿を見ると、どうにもこの生物に自我があるとは思えない。白痴の生物が本能のまま徘徊しているということなのだろうか。

 

そして、ステージクリアをすると、グルッピーが正面を向き、なにやら擦る真似をするのである。シュッシュッシュッと効果音までなるその姿は、全く意味不明で、それに合わせて得点が加算されるのはなんとも奇妙な光景であった。

しかし、その時は立ち上がり、停止している姿が見れれるのだが、なんだ止まれるんじゃんというツッコミはナシである。

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グルッピーは常に動き続けており、棒を掴むことによって向きを変える。慣れるまでは難しいが、慣れると独特の操作感が癖になる。グルッピーが金塊を全て捲るとゲームクリア。まさに金の亡者である。

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ゲームクリア後の謎の行動。グルッピーが立ち上がると、思わず立ち上がれるのか!て、いうかM&MSのチョコレートかよ、と叫びたくなる。しかし、なぜ踊る。